日常の稽古・審査・演武会等が自身の合気道を検証する機会となることがあります。
その中で課題や疑問が生じますが、今回は四教で苦慮しています。
技法書や技の指導では「脈部(裏の場合は橈骨部)を極めて相手を制する」という説明が一般的かと思います。また、自身でもそう意識していました。しかし先日、四教を稽古した際に「山本先生の四教では相手の肩を抑えるようにしてますか?」という質問がありました。四教には「手首抑え」をいう別名があることから、力を集中させて相手の手首を抑えることを第一に考えていたのでとても意外な質問でした。相手の肩について意識していたのは浮かないようにすることだけです。
取り敢えず家に何冊かある技法書を見てみましたが、下部に四教表の極める部分に関する記述を抜粋します。
・両手でつかんだ相手の右手首橈骨部に体全体の力を集中し、やや右へ回しながら相手の右肩の方向へ突きさげて、相手の腕を極め抑える
・人差し指の付け根が脈部にあたるようにし、そこに握る力と体の重さをのせていく
その結果、それぞれニュアンスや内容が微妙に異なり、ますます分からなくなりました。大筋は間違っていないようですが…。また、学生時代の四教を思い返してみると「いかにして相手に痛いと感じさせるか」だったと思い当たりました。抑え方も異なり、今は小指・薬指・親指を使っているのに対し、学生時代は人差し指と親指でした。
「これも合気道、あれも合気道」という言葉を聞いたことはありますし、この状況も稽古の過程と考えれば有りなんでしょうが、もどかしさを感じています。